冬のボーナスで中古のエボ7純正レカロ一式を買って、洗ってから取り付けました。
1.エボ7GT-Aのシートは普通のランサーのシート
私の車「ランサー エボリューション7 GT-A」は、
272馬力の4G63に専用5AT、車体は足回りやACD・AYC含め(フロントLSDは除く)普通のエボ7GSRとほぼ同じ装備が与えられているものの、
何故か内装は普通のランサーセディア(の上位グレードみたいな感じ)です。
唯一のトルコンATのエボであり、珍しくレカロシートのついていないエボでもあります。
…RSはついてたりついてなかったりするかな?
早速とりはずしてますが、こんなシートがついています。
さすがにこのシートでは頑張れないので、かえます。
2.エボ7GSRのシートを入手する。
GT-Aのシートの交換対象として、最も無難かつ安く済む選択肢はエボ7の純正シートです。
別にどんなセミバケでもフルバケでもいいんですが、基本エボと全く同じ車なので純正レカロ+純正レールセットを買ったほうが、他のシート+別途シートレールを買うより安いです。
どうせ中古しか買わないし。
あと、私は「運転席だけシートが違う」とか嫌なので、換えるなら「ぜんぶ」です。
そこで概ね入手先はどうせヤフオク、だいたい1脚2.5万~が相場の中、お誂え向きの出品がありました。
「後部座席まで含めたエボ7シート全部セット」です。
これなら、他車種に流用する人たちにとって後部座席が邪魔になる。
写真がとても暗くて見づらいけど、破れ等は無さそうなシートを選んで落札してきました。
4万円ぐらいでした。
そして届いたのがコレ。
もっと汚いと思ったけど案外綺麗。もちろん年式なりに汚れてはいるけど。
3.なんかカパカパする
届いたシートのうち、運転席の腰部分左側が、なんかカタカタうごく。
助手席は正常なので、運転席に何らかの問題がある模様。
背面をめくって中の様子を見ると、何かステーが折れてるっぽい。
なので、やむを得ず背面を全バラ。
結局バラしちゃったよ…。
ついでにバラしたことで、運転席と助手席の背面を交換することが、ここまでバラさないとできないことも判明しました。
で、問題の点。
背面シェル?みたいなやつから伸びてフレームに固定するためのステーが、左側2本とも根本から折れてた。
腰の部分のウレタンにはフレーム等は入っておらず、実質的に腰の横の動きは背面シェルが全て支える形になっているため、ここが折れると腰の部分が動く、というわけ。
接着剤等だとどうせすぐに剥がれてまたカパカパになる事がわかりきっているので、
お得意の芯入り熱溶着でくっつける。
でも、組み立ててる時に力を入れると再び剥がれちゃったので、結局これはもうだめだ、ということでドリルで穴を明けてタイラップで固定しました。
タイラップ最強だね。
4.洗う
さて本題。
綺麗な中古のレカロは高いか、安ければ破れ・スレ等がある。
安くて破れ等がない中古のレカロは汚い。
じゃあ後者を買ってきて、洗えばいい。というスタンスで今回買ったので、丸洗いします。
でも、全部表皮だけにして洗うとか、めんどくさくて無理。
今回は豪快にベースもウレタンもついた状態で洗っちゃいます。
分解した運転席の背の部分だけは、表皮単体で洗うけどね。
使うものは、アリエールとブラシだけ。
優しくなでるように、汚れが酷い部分は叩くようにして洗います。
その後、よーーーく水で洗い流します。
ウレタンはかなり洗剤も水も吸うので、入念に。
その後、水も吸える掃除機(乾湿両用クリーナー)を押し当てて、
可能な限り水を吸わせます。
といっても洗濯機の「脱水」には遠く及ばないぐらい、全然吸えません。
が、少なくともこれぐらいの水をウレタンから吐き出させることが可能です。
水が汚い。
こんな感じに、入念に洗ってもいくらでも汚れた水がでてくる。
かといってケルヒャーで洗うと表皮にダメージ行きそうなので、難しいですね。
ある程度で妥協します。少なくとも汚れは落とせたし、だいぶ水も綺麗になってきたので。
5.乾燥
さてここが一番問題になる部分。乾燥です。
おおまかに水を吸った後は、とりあえず水が滴ってこなくなる程度まで日の当たる場所で放置します。
といっても、作業した時期は12月下旬。
雪も降るレベルで寒いので、天日干しなら一週間経っても乾かなさそう。
それに、湿気ったまま長期間放置すると中のウレタンがカビてくるそうなので、なるべく早めに乾燥させにゃなりません。
あと早く付けたいし。
5-1.布団乾燥機
そこで考案したのが、まずこの方法。
シートが発送されてくる時に入ってた中古パーツショップの箱に戻して蓋をし、
箱に穴を明けて布団乾燥機を突き刺して温風を当てます。
実はレカロではなく、後席の座面を一番最初に実験の形で洗ったんですが、
この方法で、裏返したりひっくり返したりして、温風が直に当たる部分を何度も変えながら乾かしました。
5-2.エアコン
その後「もっと強い風が当たれられるのでは!」と思って試した方法がこちら。
見たまんま、梱包材でダクトを作って、エアコンの風を全て送り込みます。
これでエアコンを最大・最強に設定して放置。
電気代はヤバそう。
それよりも見た目のインパクトがでかい。
この方法で、ウレタンが吸ってる水を水源とする加湿器のように部屋の湿度が急上昇したので、一定の効果はあるみたいです。
が、空気抜きの穴から出てくる風があんまり暖かくない。
割りと最新のエアコンですが、どうやらエアコンの性能にも限界がある模様。
2日ほど放置しましたが、結局カラッと乾いていたのは、分解して表皮だけに洗った運転席の背だけでした。
これでは、だめそう。
5-3.布団乾燥機 TWIN TURBO
こうなりゃ背に腹は代えられません。
残りの助手席全部と運転席の座面を、強引でもなんでもカラッと乾かさなきゃなりませんので、原点に立ち返ることにしました。
布団乾燥機の2機掛けです。
自分のと、親から借りてきたの、あわせて二台を回し続け、なんとか完全に乾燥させることができました。
結論。最初からこの方法でやるのが一番手っ取り早いです。
運転席一脚程度なら、一台でも十分乾燥できるんじゃないかな。あと箱のサイズを小さくするとか。
いや、普通は夏にやるべきです。
6.乾燥できたので取り付け
取り付けは簡単。古いシートをはずしてつけるだけですし。
ただしさすがに一人ではつらいので、お友達に手伝ってもらっています。
今回は後席も交換だったので、一度全部シートを外してしまいました。
すると運転席や助手席も後席のドアからスムーズに抜くことができて、簡単でしたね。
ついた。
つけるときにこっそり、シートポジションを上げるために、
ワッシャをシートとレールの間に2枚、レールと車体の間に2枚の合計16枚ほど挟んでおきました。
その後しばらく、シートからは完全に洗い流しきれなかったアリエールの匂いがしましたが、
次第に抜け、染みや滲みやカビの匂い等もなく無事綺麗なシートの車になりました。
7.試走
つけてすぐの正月に、地元でもかなり雪が積もったので雪遊び。
早速ありがたさを実感したのでした。
車も人もいなくなった公園の駐車場でサイドを引き引き、ダイナミック除雪してみたり、
普段は全然聞かない小回り(CTエボは最小回転半径5.9mです)のうさを晴らすかのように、
駐車場でその場でくるっと回るような小回りをしてみたり。
路面乾いてからいろいろ走り回ると、スタッドレスがぐにぐにする感じがつかみやすくなりました。
春になったらもうちょっと元気に走れそうですね。
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